今日は話が長くなります。
心して。
興味の無い方はパスして下さい。
焼却炉の話です。
しおさんが冬にロケットストーブで暖を取られていました。
これを拝見してこれだー。
ロケットストーブの原理は分かっていまして、この原理を応用するば剪定枝を燃やす焼却炉が作れんじゃないかと。
ピピっ。ヨボヨボ爺さんはひらめきました。
GWに一度トライしてみよう。
丁度今がGWなので作ります。
剪定枝は大きな問題ですね。
木も成長しますんで。
少しくらいであればゴミ出しで済むかもしれませんが、レベルを超えるとどうにもこうにも。
一度に野焼きすれば火事レベル。
特に煙が凄い。
ほんと消防車が来そうです。
最初に考えたのは200Lのドラム缶を2段に積んだ方式。
これはロケットストーブを拡大させたもの。
無理。
やめました。
イメージしてみると処理能力が足りません。
時間が掛かり過ぎます。
次に考えたのは壁で仕切る方式。
大火レンガで作ります。
燃焼温度は900℃になりますのでブロックでは持ちません。
一般のブロックの耐熱は最大で500℃。
一発で割れますね。
壁は横から見るとL字。
L字の立ち上がり部分が排気筒。
こんな感じ。
写真は半日掛けてレンガを積んだもの。
この後、フラフラして排気筒が倒れました。
単にレンガを積むだけじゃ無理。
倒れますわね。

完全燃焼型焼却炉の原理を書いておきます。
まず少し燃やします。
この時点では火に勢いがありません。
燃やして行くうちに排気筒の内壁が熱くなります。
筒が温まりますと筒の中の空気の密度は減り軽くなります。
空気が軽くなると気流が生まれます。
筒が狭くて長いほどその上昇気流の速度は早くなります。
温まって来ますと凄い流速で空気が流れます。
これが燃焼のドラフト効果。
次に燃やす部分を説明します。
私は剪定枝を燃やすのである程度の長さが必要になります。
今回は奥行1.2m。(剪定枝の長さに合わせました。)
煙突の上昇気流に引っ張られる形で入口から冷えた空気を吸い込みます。
空気の入口はある程度制限しないと燃焼に勢いが出ません。
今回は入口の寸法はが720(W)×630(H)。
(H=630は枝を実際に燃やす燃焼炉の高さ)
耐火レンガはネットで購入。
サイズは240×115×90(H)。
私の今回の設計では193個。
予備も含めて200個注文。
ゆうパックで持って来て頂きました。
重量物で申し訳なかったです。
一度レンガを積んで倒れてますので、その時に7個くらい割れました。
排気筒の巾は720(W)×120(D)。(高さは地上から1630)
排気筒出口はもう少しせぎって開口が180×120の2ケ所。
写真は崩れ落ちる前のもの。
(最終は角をレンガとレンガを重ねてあります。燃焼が通る所が奥行120)
排気筒手前を何らかで支えないといけません。
今回はステンレスのシャンネルで支えます。
重量は支えられますが、熱で反るかも。



取り敢えず一度崩れ落ちた写真。

さて、もう一度やり直します。
今度はモルタルを敷きながら積んで行きます。
隅にモルタルを載せ、ハンマーで上からトントン叩きながら。
モルタルがブチュ~とはみ出ます。
作業は一日掛かり。



さて火入れ。
燃焼については予定通りうまく行きました。
煙は出ずに完全燃焼の状態。
燃焼温度は900℃程度でしょうか。
途中、排気筒出口から火炎が40cmくらい上がることも。
ロケットストーブと同じですね。
燃やす所に蓋を被せますがこれはステンレスの板。
角を少し曲げてあります。
焼却炉の手前は空気を吸い込む方ですから手前に火があふれることはありません。
火炎も手前から奥へ。
排気筒の奥の方に向かって流れます。





途中いやな音が。
レンガがミシミシ。(笑)
また倒れるのかな。
熱を加えると構造の弱い部分がやられます。
歪んだかしら。
隙間に埋め込んだモルタルは化粧が剥がれ落ちたかの如くボロボロと落下。
これは想定内。
後半、ミシミシ音は減って来ました。
正面から見ると両サイドが内側に倒れています。
外側に反ったら倒れてますね。
錦帯橋のように内側であればゴツンこします。
今回何とか持ち堪えたのは排気筒の一番上。
レンガが乗せてりますが、排気筒の前後を繋いであります。
何となくやばい気がして。



汗だく。
夏は無理ですね。
3時間で軽トラ2台分程度の剪定枝を処分。
今日はここまで。
灰が。
燃焼炉の半分くらい灰で埋まりました。
一度に燃やせる量は灰で決まりますね。
今日の最後は太目の剪定枝。
太さ5cmくらい。
あと軽トラ3台分くらい剪定枝が残っています。
GW中には。



はぁ。
今度倒れたら鉄筋を入れて筋金入りにしましょう。
来年のGWですが。
レンガ造り匠のくゆらさんからツッコミが入りそうです。
オシャレじゃないわ。
取り敢えず原理は合っていました。
強度不足も合っていました。(笑)
焼却炉も崩れ落ちながら強くなって行く。
長文にお付き合い頂いて有難うございました。
火は勢い良く燃えましたが、私は疲れて鎮火寸前です。(笑)
今回造った焼却炉の全体サイズ。
間口960。奥行き1200。高さ1630。
私がここに入るのはちょっと無理かな。
最初に言っておきますねモグちゃん。
ポチは月山錦。
ここからが正念場。
にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト
早々に倒れないような補強をします。
穴空きレンガは安くする為の手段です。
専門用語で『肉ぬすみ』と言う言葉があります。
型で作る鋳造品などで余分な所を減らします。
外見は同じで強度を保ちつつ材料費を抑える為に。
これで安く出来ます。
このはさんのBBQこんろで手前上の私が一番苦労したんじゃないかと思います。
このはさんのBBQこんろも素晴らしい作品ですね。